【バラ栽培のポイントとコツ】
〜誰でも簡単にバラを咲かせられます〜
・1日3時間日が当たれば大丈夫
バラは日当たりの良い環境を好みますが、最低3時間直射日光が当たればバラは咲かせられます。
日陰に強い品種もありますが、日が当たらなくてよいわけでは有りませんので気をつけて下さい。
・風通しが良く、水はけも良い場所で
風通しは病害虫の予防に重要な要因です。
密植しすぎると葉に光が当たらなくなり光合成不足になります。
生育が悪くなり、新しいシュートの発生が見られなくなり、樹齢が短くなります。
また水はけが悪く、雨が降ると水が溜まってしまうような場所ではうまく育ちません。
その場合は、10〜20cmぐらい盛土をして植えてください。
反対にすぐに水はけが良すぎる場所も適していません。
その場合は腐葉土や肥料をたっぷり混ぜた土やバラ専用土などを使用しましょう。
最初の植付けが一番大切ですので、排水の状態など
十分チェックして、丁寧に植付けて下さい。
●露地植え(新苗)
40cm程の穴を掘り、その中に堆肥、肥料を入れて植付けましょう。
ポットの土は崩さず肥料に接しないようにして下さい。
●露地植え(大苗)
60センチの穴を掘り、その中に堆肥、肥料を入れて植付けましょう。
植付け後は水をたっぷり与えて、根が落ち着くようにしましょう。
●鉢植え(新苗)
ポットの土を崩さないで6号鉢からはじめ、成長に従って大きいものに植えかえていって下さい。
●鉢植え(大苗)
苗をバケツに入れ乾燥しないようにしておき、ずんどう型の8号程度の鉢に肥料の入ってない用土で植付けをして下さい。
また、根が入りきらない場合でも太い根は切らずに丸めて植えましょう。
・年2回の剪定・整枝が必要
品種本来のすばらしい花を咲かせるには剪定・整枝が必要です。
バラは花木で、毎年新しい芽(シュート)を株元から発生して、世代交代をします。
しかし枝を剪定しないと古い枝の先に細い芽が出て、本来の品種の特性を発揮できないような小さな花しか咲きません。
込み合うと病気の発生になったりします。
年二回のバラのシーズンに立派な花を咲かせるにはやはり年二回の剪定が必要です。
●オールドローズ
●モダンローズ(HT種)
※フロリバンダ種はHTより浅めに剪定。
ミニは強く剪定し枝が込み合わないようにする。
・植替えの際は水をたっぷり、後は乾燥しない程度の水やりでOK
植替えした際の土は水を全く含んでいないので、たっぷりお水をやってください。
根から吸収した水分を葉から蒸散して新陳代謝をして生育しております。
水が少ないと葉先が焼けたり、葉が小さくなり最悪は葉が黄化してぱらぱら落ちます。光合成不足にもなります。
水やりは出来れば午前10時までにあげましょう。気温が高い状態でお水をやると株が弱ってしまいます。
お庭での地植えの場合は、植替え後は殆ど水やりは不要です。
鉢植えの場合は、限られた用土の中ですので土の表面が乾いたらお水をあげるようにしましょう。
ただし、水のやりすぎは根腐れの原因にもなります。また肥料が流やすくなりますので注意して下さい。
【バラ栽培カレンダー】
【バラの系統】
・HT(ハイブリットティー)
四季咲き性の豪華な花を咲かせる大輪種。
一本の茎に一花咲くのが基本で、花色も豊富で芳香を持つ品種も多い。
樹高は平均1.0〜1.6m位で花径は8〜14cmほど。
・F(フロリバンダ)
四季咲き性で、花は5〜8cm位で一枝にほうき状に花をたくさん付け賑やかな演出をする。
横張り性が多く、樹高は1m前後。
・CL(クライミングローズ)
ツル性の品種で、1年に2〜3mぐらい伸びフェンスやアーチ・ポールなどにからませて楽しめる。
四季咲き・一季咲きの両方があり、花径も小輪から大輪まで有る。
・MIN(ミニチュア)
四季咲き性の小輪種。一本の茎に数花を房咲き状に咲かせ、花色も豊富。花径3〜5cmぐらいである。
・OLD(オールドローズ)
長い歴史の中で作られ、穏やかな香りや豊な香りを兼ね備えた風格のバラ。
多くの品種は一季咲きで、半つる性が多い。小輪から大輪つるまで有る。
【バラの肥料】
基本は窒素1:リン酸3:カリ1
肥料は土の本来盛っているよう分を補う目的で使用します。
そこで、肥料の3大要素の窒素(N)、リン酸(P)、カリ(K)が不足になりがちです。
窒素は葉や茎を育て、リン酸は花を、そしてカリは、木を固く丈夫に育てたりします。
休みなしに生育を続けるバラにとっては、長期に渡り肥厚が保たれるように有機質肥料を中心にして施肥を行います。
或いは緩効性化学肥料を1度に多くではなくこまめに行ってください。
堆肥や醗酵牛糞なども良いです。
但し、鶏糞は避けてください。菜種油粕も有効です。
肥料は根の先から吸収されますので、株元から20〜30cm離れたところに置きます。
バラ専用の肥料を購入されてもリン酸を補ってください。
肥料のタイミングは、冬の12月末から1月上旬の元肥、2・3月の追肥、開花後にお礼肥、
その後休眠が始まる11月末まで、毎月追肥を行う。
ポイントは、蕾が付いてから今までの努力がもう一歩とばかりに肥料をやられますが、これは避けてください。
開花をする時期に肥厚が高いと、ブルヘッドと言って奇形な花になりやすいです。
はやる気持ちを抑えてください。
ここで注意!
肥料を多くやり過ぎると、病害虫が出やすい。窒素成分が高いと「うどん粉病」「アブラ虫」の発生がしやすく多くなります。
【バラの土作り】
水はけが良く、保肥力、保水力が良いのが理想です。
自分の庭の土が必ずバラに合っているとは限りません。バラ専用の用土を購入されるのが一番安心です。
庭の土が粘土質なら団粒構造を持つ有機質を含むバーク堆肥及び赤玉を加え、空気や水の通りを良くする。
土壌のPHは弱酸性が良いです。また、砂やパーライトを混ぜるのも良い方法です。
反対に水はけの良い砂まじりの土は、保水力を高める貯めに完熟牛糞やピートモスを与えて下さい。
土で鉢植えの場合の土のブレンドの方法をお教えします。
赤玉土4:堆肥3:パーライト2:ピートモス1です。
堆肥は完熟醗酵の牛糞が良いでしょう。
赤玉は小粒〜中玉が良いでしょう。
【バラの病害虫】
元気なバラには病気が付きませんので、日ごろの予防が大切です。
主な病気
・うどん粉病
新芽や蕾、葉の柔らかい部分に白い粉を振りかけたようになり、菌は葉裏から侵入する。
4〜11月まで真夏と真冬を除き発生し続ける。18℃から25℃ぐらいが適温で、窒素成分が効き過ぎると発生しやすくなる。
・黒星病
葉に黒い斑点ができ、黄色くなり落葉する。感染をして他の葉にも広がり生育が悪くなる。これは雨水や潅水によって土の中の雑菌が跳ね返り葉裏に付着することが原因であるので、マルチングなどで防ぐ。
・ベト病
この病気は急性で、発病をすると一夜にして蔓延します。葉の表面が紫や淡い黄色になり落葉をします。
春先の温度差が激しい低温多湿にて発生がみられる。予防第一です。
・灰色カビ病
花弁に汚れ(かび)を感じたらこの病気の発生です。20℃ぐらいの気候を好みますので、春と秋の多湿条件で多発します。
・根頭がん腫病
接木部分や根に淡褐色や黒褐色のこぶ5mm〜大きくなれば3cmぐらいのボール状になる。
株の養分を吸い生育を衰えさせ最悪は枯死させる。
主な害虫
・アブラ虫
若い葉や茎の先端や群がり樹液を吸収する。春先の株に勢いがあるときに発生しやすいが、年間を通じて発生を繰り返す。
・ハダニ
葉が黄色くなり、まだら模様になったら、葉の裏に長径1mm〜0.5mmぐらいの黄から黒色の虫がいたらダニです。次第にかさかさになり落葉します。夏の高温時に発生がみられるが、冬に越冬するので、来年の春までには完全に防除しないとかなり厄介です。
・バラクキバチ
蕾の上部の柔らかい茎に黒の傷をつけて産卵して上部に樹液が行かなくなり、しおれる。越冬するので、ハダニ同様に防除が必要。
・チュウレンジバチ
成虫が枝に産卵して、孵化した幼虫が葉を食い荒らします。成虫は腹部がオレンジ色の小型な蜂で、6月頃から秋まで、冬は土の中の繭の中で、ササギで越冬します。
・スリップス(アザミウマ)
花弁の中に潜り込み産卵して、幼虫や成虫が花弁の樹液を吸い、傷跡が茶色のシミになる。小さな虫が花弁の中で、活発に動きます。5月から6月まで絶え間なく発生する。
薬剤散布は予防が大切
バラ栽培の講演会をするとよく質問を受けます。
バラは病気が出るから大変だと言われますし、この病気名はなんですかと葉を持って来られるかたが多いです。
日本は高温多湿で、欧米に比べて、病害虫の発生がしやすいです。
病気になってしまってから治療をするのは大変困難です。人間でも予防薬で病気を防ぎます。
バラには栽培年間カレンダーがあります。いつの時期にどのような病気が出やすいかが解りますので、必ず予防重点にしてください。
※出張管理サービスもやってます※
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